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[2008/08/21 04:03]
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脳出血
脳出血は、頭蓋内部で起きた出血によって脳組織が障害される病気です。
脳出血は、主に脳内出血とくも膜下出血の2つのタイプがあります。脳内出血は脳の内部で出血し、くも膜下出血は、脳を覆っている髄膜の、内側の層(軟膜)と中間層(くも膜)の間に出血が起こります。
頭蓋内の出血は、硬膜外血腫や硬膜下血腫をもたらすこともあり、これらは頭部外傷によって起こることが多く、さまざまな症状を引き起こします
脳内出血
脳内出血は、脳の中での出血です。
脳内出血は脳卒中全体の約10%ですが、死亡率は他の脳卒中よりもはるかに高くなっています。60歳を超えると、くも膜下出血より脳内出血の方が多くなります。脳内出血の原因は、高血圧や高齢者のもろくなった血管などです。出血を伴う病気があったり抗凝固薬を服用すると、脳内出血による死亡リスクが増大します。
症状と診断 脳内出血は突然起こり、約半数の患者はひどい頭痛が始まります。筋力低下、麻痺、しびれ、失語、視力障害、錯乱などの神経学的症状が現れて着実に悪化していきます。出血範囲が拡大すると、症状も悪化します。吐き気、嘔吐、けいれん発作、意識消失などが多くみられ、これらは数秒から数分以内に起こります。
脳内出血の診断は症状と診察結果に基づいて行われます。しかし、脳卒中が疑われるときには、脳出血と脳梗塞を見分けるためにCT検査やMRI検査を実施するのが通常です。またCTやMRIの画像から、脳組織の損傷範囲や、脳の他の領域で圧が上昇していないかどうかもわかります。
脊椎穿刺は、ほとんど行われません。脳出血の患者のように、頭蓋内の圧力が上昇しているところへ脊椎穿刺を行うと、生命の危険がある脳ヘルニア(ヘルニア:脳の圧迫を参照)を起こすことがあるためです。
治療と経過の見通し 脳出血の治療は、脳梗塞の治療法とは異なります。抗凝固薬、血栓溶解薬、アスピリンなどの抗血小板薬は使用されず、手術で救命します。手術の目的は、脳内にたまった血液を取り除いて、上昇した頭蓋内圧を下げることです。
脳内出血による脳卒中は脳梗塞よりも危険性が高く、特に慢性の高血圧がある人は大きく壊滅的な発作が起こります。大出血を起こした人の半数以上が、数日以内に死亡します。生命の危機を乗り越えると意識が戻り、漏れ出した血液が体内に吸収されていくとともに、いくつかの脳機能が回復してきます。手術後も、多くの人に体の片側の筋力低下・麻痺・感覚消失、失語症(脳の機能障害: 失語症を参照)などの神経学的症状が残ります。しかし出血が軽かった場合には、かなりの程度まで回復します。
−メルクマニュアル−
頭痛
頭痛は非常に多くの人に起こる問題で、男女を問わず、仕事や日常生活に支障を来す原因になります。頭痛は頻繁に起こる人もいれば、めったに起こらない人もいます。
原因
頭痛は痛くて不快なものですが、重度の病気を意味することはまれです。緊張性頭痛、片頭痛、群発頭痛などのほとんどの頭痛は、はっきりとした別の病気が原因で起きているわけではありません。最も多いのは、緊張性頭痛です。
数は少ないものの、他の病気が頭痛の原因になっていることがあります。しかし、通常は深刻な病気ではありません。頭痛を起こす病気は眼、鼻、のど、副鼻腔、歯、あご、耳、首に生じる軽度で一過性のものがほとんどです。
まれに深刻な病気による頭痛もあります。たとえば頭部外傷、脳卒中、脳動脈瘤、脳感染症(脳膿瘍、髄膜炎、脳炎)、脳の近くにある血管(動静脈)奇形などの病気です。結核などの感染症が脳を侵して頭痛が起こることもあります。頭蓋内圧を上昇させる病気は、脳を圧迫し頭痛を引き起こします。これには脳腫瘍(のうしゅよう)、脳出血、血液の集積(血腫)、そしてなぜ圧力が上昇するのか原因不明の偽性脳腫瘍(偽脳腫瘍とはを参照)などがあります。
頭痛を起こすその他の重大な病気にきわめて高い高血圧があり、頭がズキズキと痛みます(しかし、高血圧は普通は頭痛を引き起こしません)。気腫などの肺の病気では、脳へ運ばれる酸素の量が減って、血液中の二酸化炭素濃度が一時的に上昇する睡眠時無呼吸と同じような頭痛が起こります。頭や首にある太い血管に炎症(側頭動脈炎)が起こると、頭痛を引き起こします。この側頭動脈炎は、高齢者に多い病気です。また、重症のインフルエンザや高熱も頭痛を起こすことがあります。ライム病は、初期に頭痛を伴います。
カフェインや鎮痛薬の長期使用を中止した後に起こる離脱症状(禁断症状)と、血管拡張作用のある薬(ニトログリセリンなど)の使用が頭痛をもたらすことがよくあります。
診断
医師は患者の病歴、頭痛の特徴、検査結果に基づいて頭痛のタイプや原因を判定します。頭痛の特徴とは、頭痛の起こる頻度、持続時間、部位、重症度、関連症状などを指します。
下記のような症状がみられる場合は、重大な病気が考えられるため緊急治療が必要です:
●めったに頭痛を起こさない人が、頻繁に頭痛を起こすようになった。 ●軽かった頭痛がひどくなった。 ●眠っていて目が覚めるほどの頭痛が起こる。 ●頭痛のパターンや性質が変化した。 ●頭痛に伴って発熱、頸部の硬直、感覚や視力の異常、筋力低下、協調●運動の消失、失神などの症状が現れた。
たとえば発熱と頸部硬直を伴う頭痛は、脳と脊髄を覆う組織(髄膜)に命にかかわる感染が起こる髄膜炎を示唆します。突然それまでに経験したことがないほどの激痛が起きた場合は、くも膜下出血(しばしば動脈瘤破裂による)が考えられます。
重大な病気が疑われるときには精密検査が行われます。髄膜炎が考えられるときには、ただちに脊椎穿刺(腰椎穿刺)(脊椎穿刺の実施方法を参照)が行われます。脊椎穿刺は、動脈瘤の破裂が考えられる場合にも行われます。ときには、血液検査を行ってライム病などの病気を調べることもあります。側頭動脈炎をチェックするには、赤血球沈降速度(ESR:血液を入れた試験管の中で赤血球が沈む速度)を測定します。ESRの値が高い場合は、炎症が示唆されます。
腫瘍、脳卒中、出血、その他脳の器質的障害が考えられる場合は、頭部のCTやMRIによる検査が行われます。
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頭痛の分類
原因や種類
緊張性頭痛
軽度から中等度の、頭をベルトで締めつけられるような痛みが、頭全体に生じる。痛みは30分から7日間ほど続き、運動、光、音、においによって悪化することはなく、吐き気や嘔吐も伴わない
【診断は特に、最近になって頭痛が起こるようになったり、頭痛のパターンに変化があった場合には、頭部のCT検査やMRI検査を行って他の病気が原因ではないことを確かめる】
片頭痛
中等度から重度のズキズキする痛みが、ほとんどの場合頭の片側だけに生じる。痛みは4時間から3日間ほど続き、運動、光、音、またはにおいによって悪化し、吐き気と嘔吐を伴う
発作は長期にわたって起こるが、その後に数週間、数カ月、数年もの間起こらなくなる。発作の前にはよく、気分の変化、食欲不振、吐き気などの症状が現れ、感覚、バランス、筋肉の協調運動、言葉、視力に一時的障害が現れる(ピカッと光る光や、キラキラした光に囲まれた中心が見えない閃輝暗点など)
【診断は緊張性頭痛と同じ】
群発頭痛
突き刺すような重度の痛みが特に眼球の周囲に生じ、15分から3時間ほど持続する。群発頭痛が起きた人は、激痛のために横になることもできず、歩き回ったり、ときには自分の頭をたたいたりする。頭痛発作は、頭痛がまったく起こらない休止期間を挟んで、集中的に起こる。光、音、においによって悪化することはなく、吐き気や嘔吐も伴わない
痛みがある側は、鼻水が出たり、涙が出たり、まぶたが垂れ下がったり、眼の下が腫れたりする
【診断は緊張性頭痛と同じ】
高血圧
重症の高血圧が長期間続くと、頭痛を起こすことがある。ズキズキする痛みの発作が、頭頂部や後頭部に起こる
【診断は血圧測定、血液検査、腎機能検査】
眼の病気(虹彩炎、緑内障、および乳頭炎)
痛みは中等度から重度で、眼を使った後に痛みが強まる。前頭部や、眼の中、眼の上に痛みを感じる
【診断は眼の検査】
副鼻腔の病気
重度の鈍い痛みや鋭い痛みが、前頭部に生じる。痛みは突然に起きて短時間だけのことも、徐々に起きて続くこともある。痛みは午前中の方が午後よりも強く、寒さや湿気あるいは体を横にしたときに悪化する
【診断は副鼻腔X線検査またはCT検査】
脳腫瘍
痛みは軽度から重度へと徐々に強まり、頻繁に痛むようになって、最終的には常時痛み続けるようになる。体を横にしたときに悪化することが多く、眠っていて目が覚めることもある。また腫瘍が徐々に大きくなると、朝起きたときの頭痛がひどくなっていく。こうした頭痛が新たに起きた場合は、治療が必要となる
【診断はMRI検査またはCT検査】
髄膜炎
頭全体に持続する激痛があり、痛みが首にまで広がると、あごを胸へつけようとしても首が曲がらなくなる。髄膜炎にかかると体の不調を感じ、発熱と嘔吐を生じる
【診断は血液検査と脊椎穿刺】
くも膜下出血
激痛が、広範囲に絶えず生じる。ときには眼の中や周囲に痛みが感じられ、まぶたが垂れ下がる。多くの人がこれまでに経験した中で最悪の痛みだったと述べている
【診断はMRI検査またはCT検査:結果が陰性の場合は脊椎穿刺が行われる】
−メルクマニュアル頭痛−
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